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18.4 ステートチャート図

UML(Unified Modeling Language:統一モデリング言語)の定める 13種類のダイアグラムの一つに「ステートチャート図 State Chart Diagram」があります。 状態遷移図を基本にし、簡略化した記述ができるように拡張されています。

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遷移の矢線の上だけでなく、状態の入口と出口にアクションが記述できます。 たとえば、ある状態に入る全ての遷移に共通のアクションがある場合、 全部の矢線に同一のアクションを記述するかわりに、 その状態の entry/ アクション として記述できます。 また、その状態にあるあいだ継続的に行う動作は、 do/ アクティビティ として記述します。

状態遷移図には条件判定がありませんでした。 条件判定が必要な場合には、新たな状態を追加して表現するのですが、遷移図が無意味に複雑になる場合があります。 このような場合イベントに条件を追加して記述し、スッキリした図にすることができます。

状態遷移図を描く目的の一つは、複雑な要件の組み合わせを整理するためです。 したがって、チマチマとした条件判定をするのではなく、

という検討をしてください。

ステートチャート図で全てを表現しようとすると記述が複雑になり、ステートチャート図の利点がそがれますが、 つぎのような機能もあります。


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