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1.1 文字列を表示するプログラム

小さなウィンドウのなかに、 自分の名前を表示するプログラムを作りましょう。

プログラムを作ってコンピュータを動かそうとする場合、通常

【ステップ1】ソースプログラムを作成する(コーディング)
【ステップ2】実行可能プログラムに変換する(コンパイル)
【ステップ3】プログラムを実行する
という手順をふみます。これからの作業も概ねこの手順です。
「『概ね』とは何事だ!」
2章で少し詳しく説明します。

【ステップ1】 コーディング

下の緑の枠の中の黒い字の部分を プログラム といいます。
001:import java.awt.* ;
002:import javax.swing.* ;
003:
004:public class DisplayMyName {
005:
006:    public static void main(String[] args) {
007:
008:        JFrame frame = new JFrame();
009:        frame.setDefaultCloseOperation(JFrame.EXIT_ON_CLOSE);
010:        Container pane = frame.getContentPane();
011:
012:        pane.add( new JLabel("藤村 光") );
013:
014:        frame.pack();
015:        frame.setVisible(true);
016:    }
017:}

このプログラムをテキスト・エディタ で作成し、 フォールダ sample1 の中に DisplayMyName.java というファイル名をつけて 保存してください。 フォールダ名は自分の好きな名前でかまいませんが、 ファイル名は必ず DisplayMyName.java とします。

ファイルを作成する際、以下の点に注意してください。

【ステップ2】コンパイル

ファイルができたら、コンパイルをしてみましょう。
コンパイルをするために作成したファイルを 「ソースプログラム」 とか 「ソースファイル」 とよぶことがあります。

まず DOS画面 を開き、 上記のプログラムのあるフォールダを カレントディレクトリにします。

使用しているパソコンの設定が、 自分なりのJava環境になっている場合は、 下記の赤の下線(1)の setjava の入力は不要です。 setjava については、 バッチファイルを参照してください。

image/sample1.gif 次に、カレント・ディレクトリ(作業フォールダ)を プログラムを保存したディレクトリに移動します。

たとえば、 DisplayMyName.java を フォールダ D:\java\sample1 に保存した場合は、 下図の赤い下線(2)のように、 cd sample1 と入力し、Enterキーを押します。

setjava.batgo.bat を使わない場合は、

D:enter-2.gif
cd javaenter-2.gif
cd sample1enter-2.gif
のようにします。

dir コマンドを入力して、 カレントディレクトリにファイル DisplayMyName.java が あることを確かめておきましょう。(赤の下線(3)と黄色の下線(4))
MS−Windowsに付属する「メモ帳」でファイルを作成すると、ファイルの名前が DisplayMyName.java.txt のように、 名前の後に不要な拡張子が付加されることがあります。 拡張子は、java でなければいけません。

page-1-1-setjava.gif

コンパイルするには、赤の下線(5)のように入力し、Enterキーをおしてください。

コンパイル

上図のように何も表示されずに、つぎの行が入力できるようになれば成功です。 なにかよけいなもの(エラーメッセージといいます)が 表示されたら、プログラムの作成段階に間違いがあります。

エラーメッセージが出た場合には、 コンパイル時のエラーを参考に プログラムを修正し、再度コンパイルをします。 エラーメッセージがでなくなったら、続いてプログラムの実行をしましょう。

実行に先立って、MS−DOSの dir コマンドを使って フォールダの中を確認してみましょう。

class file

コンパイルした結果、

DisplayMyName.class
というファイルが作成されていることがわかります(黄色の下線(7))。 これを 「クラスファイル」 と呼びます。 作成された時間を確かめる習慣をつけましょう。

【ステップ3】プログラムの実行

プログラムを実行するには、下図の赤い下線(8)の部分を入力して、 ENTERキーを押します。
execute
実行の際にも、エラーメッセージが表示されることがあります。 上図のように、カーソルが入力した次の行の左端に止まっていない場合、 プログラムのどこかが間違っていますので、 実行時のエラー を参考にして、プログラムを修正してください。
カーソルが表示されない場合でも、 プロンプト(D:\java\sample1> という表示) が表示されずに止まっていれば正常です。

実行した結果はディスプレイの左上隅に小さなウィンドウとして表示されます。

window

名前が出ない場合は、 やはりプログラムのどこかにミスがありますので、行が抜けていないか等、 プログラムをチェックしてください。

まだ確認すべきことが残っています。 自分で作ったウィンドウを閉じることができるかどうか確かめましょう。 ウィンドウの右上隅にあるウィンドウの クローズ・ボタンをクリックしてみてください。(下図)

close button

プログラムが正しく作られていれば、ウィンドウが消え、 DOS画面の上で、プロンプトが表示されます。(下図)

prompt

ウィンドウを閉じてもプロンプトが現れない場合には、 DOS画面をアクティブ・ウィンドウにしてから、CTRL+C を押せばプログラムが終了します。
プログラムの10行目から12行目が正しいかチェックしてください。

上記で提示したプログラムについて、 もう少し詳しい説明 も準備しましたが、 とりあえず次のセクションに進みましょう。 第6章をすぎたころ、読み直してみてください。


更新日:2012/04/02 TOPUPPREVNEXT

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